ハワイ沖のF-15墜落の続報

2008.2.7



 3日に紹介した、ハワイ沖で墜落したF15-Dは、F-15の飛行停止の原因となった構造上の欠陥(Structural fault)とは無関係と米空軍は見ていると、air-force-times.comが報じました。

 ハワイ州空軍第154編隊の指揮官ピーター・ポーリング准将(Brig. Gen. Peter Pawling)は、墜落した機体は現在もひとつのままで、飛行中に分裂したのではなく、墜落の原因になるほど機体は古くないと述べました。また、3千万ドルする機体を海底から引き揚げたいとしています。ロバート・リー少将(Maj. Gen. Robert Lee)も、パイロットは脱出する前に機体がコントロールできなくなり、高度を失ったと述べていると主張しています。

 機体は海面に激突した時に破損してはいるでしょうが、事故の原因がそのまま残っている可能性は非常に高いでしょう。機体を引き揚げさえすれば、原因の特定は簡単なはずです。これまでに分かっている情報からすると、エンジン系統にトラブルが起きた様子はなさそうです。操縦系統に異常が起きたとか、飛行中に機体が破損するなどの異常が起きた可能性が考えられそうです。もっとも、こうした情報からの推測は正確ではない場合もあります。初期情報が不正確だとか、事件の一部しか報じられていないといった場合があるからです。

 そういえば、F-15の飛行停止となった件の結論がまだ出ていません。1月中は無理という話でしたが、2月がすでに一週間過ぎたところで何の報道もありません。やはり、難しい問題なのでしょう。

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