米独立委員会が本土防衛の不足を指摘

2008.2.1



 military.comによれば、米軍は国内への破滅的な攻撃に対する準備ができておらず、州軍は任務に必要な装備や訓練が不足し、数年前に比べて戦闘準備ができている部隊が僅かしかなく、88パーセントの部隊は戦える状態にないと、議会の報告書が発表しました。議会の独立委員会は、州軍と予備役の法律と方策を変えることを提唱しました。

 400ページの報告書は、化学、生物、核兵器に対して十分な訓練を積み、準備を済ませた部隊がないことを指摘しています。独立委員会の委員長アーノルド・プナロ氏(Arnold Punaro)は退役した海兵隊少将だと記事に書いてありますが、ベトナム戦争や湾岸戦争での従軍経験もあり、軍需産業SAIC社(Science Applications International Corporation)の上級副社長も務めている人物です。

 これに対して、空軍のジーン・リニュアート大将(Gen. Gene Renuart)は、NBC兵器に対応するための専門チームが国防総省にあると述べています。しかし、事件が起きてから国防総省の直轄部隊が派遣されるだけなら、心許ない部分があります。こうした組織が各地にあり、迅速に対応できる必要があります。このことは、対テロ戦争がはじまった頃から指摘されてきたことです。あまりにも海外に軍事的資産を投入し、国内の防備が疎かになっているといわれ続けてきたのです。両者の主張はさらに記事に書かれているので、是非お読みください。

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