イランが他国への武器供与を認める

2008.10.28



 military.comによると、イランの準軍事組織の副司令官であるホセイン・ハメダニ大将(Gen. Hossein Hamedani)が、イランが中東の解放軍に武器を供給していることを、はじめて公式に認めました。

 ハメダニ大将は、「イラン軍は単に自足するだけでなく、中東の解放軍の一部は、我々から武器を得ている」と述べました。しかし、国営ボルナニュース(Borna news)は詳細を報じませんでした。アメリカはイランがイラクのマハディ軍の一部やヒズボラに武器を供給していると批判してきましたが、これまでイランは否定し続けてきました。また、ハメダニ大将はミサイルシステムについても優位性を持っていると主張しました。

 これまで言われ続けてきたことが、ようやく公的に認められたということです。それ自体は驚くようなことではありませんが、イランがアメリカに対して敵対を宣言したことに注意が必要です。また、武器供与の実態がどれだけなのか、アメリカがどれだけを把握しているのかが気になるところです。目下のところ、どれだけの武器がイランから供給されているのかは不明です。このことからも、回復したように見えるイラクの治安はいつ元に戻るか分からないといえます。中東での武力対決は、まだ準備段階にあるように感じられます。むしろ、これからが大変なのかも知れません。

 また、シリアで行われた軍事作戦で民間人が死亡し、犠牲者の葬儀が行われたことが報じられています(記事はこちら)。


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