米軍情報部がハイテクツールに警告

2008.10.27



 military.comの別の記事で、米軍情報部がミニブログサービス「トゥイッター(Twitter)」、GPSマップサービス、ボイスチェンジソフトウェアが潜在的なテロリストのツールになる危険性があると指摘しています。

 トゥイッターはすでに社会運動家などの接触・宣伝用のツールとして使われており、すでに一部のテロリストが利用しています。他の2者は、まだ使用が確認されていませんが、利用方法が議論されているのが確認されています。Google マップや携帯電話のマップサービスは攻撃や偵察に利用できます。ボイスチェンジソフトの具体的な活用方法は書かれていませんが、当然、盗聴対策でしょう。

 いまや当たり前になった、これらのツールを禁止することは事実上不可能です。テロ組織がトゥイッターを利用できるのなら、企業の宣伝や選挙運動にも使えます。

 トゥイッターは、誰でも簡単に入会でき、1回最大140文字のメッセージを交換するサービスです。記事には、トゥイッターを利用している者として、社会主義者、人権擁護運動グループ、共産主義者、菜食主義者、アナーキスト、宗教的な地域共同体、無神論者、政治の熱狂者、コンピュータ技術を使う社会運動家など、多彩な分野の人たちをあげています。入会に必要な個人情報はメールアドレスだけで、手軽なのが特徴です。

 当サイトでも、位置の特定にはGoogle Earthを活用しています。これを使うと、若干古いとはいえ、世界各地の地形が手に取るように分かります。GPS関係のツールは確かにテロ活動に使われる恐れがありますが、世界に関する様々な情報を広く知らせ、世界をつなげるのに役立つという効用も捨てがたいのです。

 ボイスチェンジソフトは、肉声を変換することで、本人の特定を困難にするのが目的かも知れません。現在のデジタル回線では、音質を劣化させないために暗号・圧縮技術が用いられています。これは解読方法さえ分かっていれば、肉声に戻せます。ボイスチェンジソフトはそれをさらに困難にしますが、どれだけ複雑な変換ができるかが問題になります。変換方法がいつも同じなら、いずれは解読されてしまいます。しかし、受信側が特定のキーワードをインプットしないと解読できないようなボイスチェンジソフトなら、盗聴されても、キーワードを入力しない限り、元の音声には戻らないようにできます。

 これらのツールがテロ活動に使われるのは、時代の流れとして、むしろ受け入れるべきことです。もはや後戻りはできないのです。こうした報告に基づいて、変な取り締まりが行われるようだと、民間の活動に支障が出る恐れもあります。こうしたツールを軍が嫌がるのは、かつては自分たちが用いていたツールが一般的になり、自分たちのアドバンテージが失われるという潜在的な不安があるようにも感じられます。


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