F-15の調査は長引く見込み

2008.1.22



 本日は時間がないので簡単に書きます。飛行禁止となっていた米軍のF-15の一部が飛行再開となりましたが、完全に解除されたわけではないようです。ワシントン・ポストによると、任務に戻されたのはAからDまでのF-15、261機です。162機はロンゲロンが細すぎる、粗雑すぎる、不適当な傷があると判断されました。air-force-times.comによると、191機は機体ごとに復帰が判断される見込みです。

 現在までに分かったのは、問題のある機体は1978〜1985年に製造されており、162機のロンゲロンに問題があるということです。設計上の問題かどうかは、まだ結論が出ていませんが、ロンゲロンの強度に問題があるのは確定しています。おそらく、まったく問題のないロンゲロンによって、同じ事故が起こり得るのかについて、最後の詰めが行われているのでしょう。

 現在のところ、検査は終了していますがすべての作業は2月までかかる見込みです。米空軍は原因が確定しない限り、F-15の飛行禁止を完全に解くつもりはないと明言しています。民間機なら原因が明らかになるまでは飛行禁止とするところですが、軍としてはできるだけ早くに任務に戻したいのでしょう。沖縄では、この件で周辺自治体が米軍に申し入れをする事態となっています。今回の事件のポイントは、原因が不適切な部品と金属疲労であるため、このような展開になることです。


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