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タリバンが人質全員解放で同意

2007.8.29



 昨夜、タリバンが韓国人の人質全員を解放するという一方が伝わったときは本当にホッとしました。粘り強い韓国政府の交渉が実り、タリバンが考える落としどころを見いだすことができたようです。

 元々、韓国軍(ただし非戦闘員)は今年末までに撤退する予定だったので、韓国がテロリストに妥協したことにはならず、タリバンは実質的成果はないけども、形の上では韓国に要求を認めさせたことになります。身代金の支払いがあったかどうかは、私たちには判断のしようがないので、憶測はしないことにします。今回の交渉には赤十字社だけでなく、同じイスラム教国のインドネシアの外交官2人が同席したということですから、約束は必ず果たされると考えてよいでしょう。(イスラム教国では赤十字社ではなく赤新月社が活動しているといわれますが、赤十字国際委員会が活動しており、ニュース映像では赤十字社のロゴが入った車両に白人の職員が乗っている光景がみられました)

 military.comに載ったAP通信の記事で気になるところがありました。日本では「韓国はアフガンでのキリスト教の布教を中止する」と報じられていますが、この記事では「South Korea suspends missionary work in Afghanistan」と書かれています。つまり、「中止する」のではなく「一時停止する」「留保する」といった意味です。アラビア語で、中止と留保の間にどれほどの意味の違いがあるのか、タリバン側がこれをどう解釈しているのかが気になるところです。しかし、これが人質解放の障害になることはないでしょう。

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