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アブグレイブ裁判の重大な手続きミス

2007.8.22



 military.comによれば、アブグレイブ刑務所での虐待事件に関するスティーブン・L・ジョーダン中佐への起訴2件が単純な手続きミスのために取り下げられることになりました。ジョーダン中佐にはほかに4つの起訴が残されており、最大で禁固8年が未決のままです。ジョーダン中佐はこの事件で起訴された被告の最後の一人です。

 ジョーダン中佐を尋問したジョージ・フェイ少将が、被告人の権利を読み聞かせるのを怠ったため、フェイ少将が尋問を行った虚偽の公式声明(禁固5年)と司法妨害(禁固3年)に関する起訴が認められないことになったのです。

 信じられないことに、将官がミランダ権利を読み上げるのを忘れたようです。ミランダ権利はあらゆる事件の被疑者が取り調べの前に告知される原則のことです。
  • You have the right to remain silent.(あなたには黙秘権がある。)
  • Any statement that you make could be used against you in a court of law.(供述は、法廷であなたに不利な証拠として用いられる事がある。)
  • You have the right to have an attorney present when being questioned.(あなたは弁護士の立会いを求める権利がある。)
  • You have the right to a court appointed attorney if a private attorney is not affordable.(もし自分で弁護士に依頼する経済力がなければ、公選弁護人を付けてもらう権利がある。)

 以上を、被疑者の前で読み上げて、内容を理解したことを被疑者の署名で証明することになっています。この告知なしに作られた陳述は法廷で証拠として提出できません。フェイ少将は最近になってミランダ権利の告知を忘れたことに気がつき、裁判官が必要な処置をとったというわけです。

 愚かしいとしか言いようがない話で、コメントもしたくありません。

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