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M4小銃問題が比較テストに発展

2007.7.28



 数ヶ月間に渡る討論の末、来月、米陸軍はメリーランド州にある陸軍アバディーン試験場で、M4小銃の比較テストを行うことになったとmilitary.comが報じました。試験の結果は米国陸軍歩兵隊センターに報告されます。

 4月にトム・コバーン上院議員(Sen. Tom Coburn)が陸軍長官ピーター・グレン(Army Secretary Pete Geren)に宛てた書簡の中で、砂や埃で故障しない武器技術を入手できることを強く主張しました。M4はM16からの発展型ですが、ベトナム戦争でM16が使われていた頃には、頻繁に清掃しないと連射機能に問題を生じると言われています。銃砲マニア向けの本には、ちゃんと掃除すれば大丈夫だとか書かれていますが、現実に、現在でもM4はしばしば故障します。弾倉から銃弾を薬室に送り込む時や発砲済みの銃弾が排出される時に動作不良が起こり、連射ができなくなってしまうのです。いざ撃とうという時に弾が詰まってしまうのは、歩兵用の小銃にとって致命的な問題です。ロシア製のAK47がどんな悪環境でもこうした問題が起こらないのに対して、米軍は根本的な対処をしないままに現在までM4/M16のシステムを使い続けているのです。これは以前から問題視されてきたことですが、イラク問題が行き詰まった頃にようやく議会で問題されたというわけです。これは欠陥兵器を排除することがいかに難しいかを示す好例です。

 M4/M16小銃と、いずれもガスピストン式の、ヘッケラー&コッホ社HK416XM8、FNH社のMk16を悪環境で比較試験を行います。もともとガスピストン式は故障しにくいといわれているので、結果は予測できます。試験は各銃のサンプル10丁で6,000発を使って行われます。各銃は弾倉を取りつけた状態で30分間激しい埃に曝され、それから120発を撃ちます。銃は600発ごとに汚れを拭き取られて油を塗られ、1,200発ごとに完全にクリーニングされます。分析には5ヶ月かける予定です。

 AK47が故障しないので、米兵は捕獲したAK47を好んで使うという話はよく耳にします。ここまで来るのに随分時間がかかったと思います。歩兵が使う小銃は地上軍の象徴的な存在で、その欠点を指摘するのは難しいのかも知れません。そう簡単に評価が変わると、採用を承諾した担当高級将校たちの経歴に傷がつくという心配があるのかも知れません。私は元自衛官から、自衛隊の小銃は部品が落ちないようにテープを巻くことがあり、米軍との共同演習の際に米兵から「そのテープは何?」と尋ねられて困ると聞かされたことがあります。武器の欠陥はなかなか直らないものだということを憶えておきましょう。


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