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新型の制服を現役将校が批判

2007.4.6



 かつて、米軍の制服は森林用と砂漠用の2種類がありましたが、現行の制服は1着ですべての地形でも使えるようデザインされています。イラク戦以降、米軍の制服が薄いカモフラージュ模様に変更されましたが、military.comにその評価が載りました。

 全体的な制服のデザインや磨きやすいラフアウト・シューズの採用は長所と考えられています。反面、ベルクロ(簡単にはずせるファスナー)は、消耗するとしばしば兵士のポケットの中身を散乱させ、近くにいる下士官から怒鳴られる原因を作っています。このため、ベルクロー修理用キットが売られています。コットンとナイロンを50%の割合で織り込んだ繊維は、100%コットンやフライトスーツ用のノメックス(Nomex)よりも燃えやすいため、海兵隊は防火用にノメックスのフライトスーツを隊員に支給しています。新しい明細パターンは、特に暗視ビジョンの中で効果的に擬装効果を発揮しますが、コンクリート壁以外のすべての物の前では逆に目立ちます。

 この記事を書いたのは、実際にイラクで新型の制服を使用し、最初はそのファンだったという工兵中隊指揮官です。彼は素材をコットンとナイロンの混合からノメックスなどの耐火性のある素材に変えること、ベルクロを止めることを提案しています。

 私も新型制服の迷彩パターンは逆に目立つのではないかと考えたことがあります。やはり、こうした苦情が出てきました。それにしても、防火性などの問題が考慮されないまま素材が採用されたというのは意外です。米軍は物品の採用に関して厳しいテストを行うと聞いていました。それならば、このような問題は起こらないはずです。こうした声が広がって、近いうちに制服の改良が行われるのかが気になります。過去、米国民は不良品を兵士に支給することに関して、極めて厳しい態度を示してきました。米軍や米政府がそれを気にするようなら改良は近い将来の話でしょう。

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