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ティルマン事件が軍事裁判に発展か?

2007.3.30



 military.comによると、パット・ティルマンの事件は軍事裁判に発展しそうです。この事件では4人の将官を含む9人の将校がティルマンの家族への通知を怠ったと指摘されています。その中の、フィリップ・ケンジンジャー中将とゲーリー・ジョーンズ准将は退役しましたが、現役勤務に呼び戻された上で軍事裁判にかけられるかも知れないということです。(報告書に名前があがった将官の残りの2人はまだ現役です)

 この事件での最大の刑罰は、禁固5年、不名誉除隊と給料没収とのことです。しかし、将官がこれ以上の制裁を受けるとはないという見通しも示されており、私はこちらの方がより現実的だと思いました。記事にも元空軍の弁護士の見解として、退役した将官が現役に引き戻されるのは希だと述べています。将官がこの種の問題で禁固とか不名誉除隊というのは聞いたことがありません。あったとしても数例のみでしょう。厳格な軍の規律もこれくらいが限界で、これ以上厳しくなることはありません。

 ちなみに、ティルマンには戦闘で卓越した実績を残した者に与えられる銀星章(Silver Star)が与えられています。しかし、こうした動きからは虚しさしか感じられませんね。

 しかし、この事件を見ていると、映画「戦火の勇気」を思い出します。この映画は完全なフィクションですが、軍内部に潜在する問題をよく表現しています。

 
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