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戦闘車両がIEDに対応できる段階へ

2007.3.9



 military.comによると、底面がV字型の新型戦闘車両(the Mine-Resistant Ambush-Protected vehicle: MRAP)が2004年以来、200台イラクに派遣されており、成果をあげていると言うことです。MRAPに乗っている間、兵士がIEDで死んだことは一度もありません。

 米軍には工兵隊などに底面がV字型の対IED車両(Hardened Engineer Vehicle: HEV)があります。この車両が効果をあげているという話は聞いていました。globalsecurity.orgに掲載された写真で見る限りでは、両者はほとんど同じに見えます。(HEVMRAP)はっきり分かりませんが、戦闘部隊用にHEVを作り替えたものかも知れません。MRAPVは3種類あり、6人乗りの7トン車から12人乗りの22.5トン車まであります。

 MRAPの仕組みは簡単で、V字型の底面で衝撃を吸収するだけです。IEDの爆発で上方へ持ち上げられることで、ヘルメットをかぶっている兵士もむち打ち症になったり、激しく壁に激突することで脳や神経を損傷したりします。怪我は治っても、兵士には様々な障害が残ることがあります。V字型の底面が衝撃を吸収することで、こうした問題が低減されるわけです。しかし、死者が出ていないとしか言わないのは、負傷者は出ている証拠でしょう。どの程度の怪我なのか気になるところです。

 MRAPが。70トン以上あるM1戦車も破壊する砲弾を3個つなげたIEDでも死者を出さないのかも知りたいところです。米軍がどれだけMRAPを配備できるのか。武装勢力がMRAPに対応したIEDを作ることができるのか。MRAPが現在までにより強力なEFPの攻撃を受けたことがあるのかどうかが気になります。

 
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