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海兵隊がMRAPの配備を縮小

2007.12.6



 military.comによれば、イラクでのテロ攻撃の減少を受けて、米海兵隊は耐地雷装甲車MRAPの配備を当初の計画の3分の1にあたる1,400台を減らし、2,300台だけを購入することになりました。これにより17億ドルが節約される見込みです。

 米国防総省はこれまでに8,800台以上のMRAP装甲車を発注しました。約1,800台が出荷され、700台以上がイラクとアフガニスタンに送られました。今年末までに1,500台が戦闘地域に配備される見込みです。ちなみに、陸軍は10,000台を購入する予定です。空軍や特殊作戦軍も若干数のMRAP装甲車を入手しています。

 テロ攻撃の減少の影響が目に見える形で現れてきました。海兵隊のジェームズ・コンウェイ大将によれば、海兵隊が活動するイラク西部ではIED攻撃が急激に減ったことが計画変更の理由です。また、MRAP装甲車は重すぎて、テロリストを市街地や道路外、橋の上で追いかけるのには適しておらず、より軽量で機動性の高いハンヴィーを必要としていると言います。また、海兵隊は最終的にはハンヴィーを統合軽戦術車両(the Joint Light Tactical Vehicle)と置き換える意向です。

 配備数を減らす決断をするのはちょっと早いような気がしますが、陸軍と海兵隊とでは配置されている場所の環境が違うので、これで被害を余計に出すことはないのかも知れません。それでも、再びIED攻撃が急増したらどうするのかという懸念はあります。もっとも、本来は工兵隊用のMRAP装甲車が戦闘に向かないのは当然です。車高が高いために兵士の乗降が面倒で、戦闘にはほとんど向きません。今回の導入縮小はMRAP装甲車の使いにくさに主な理由があるような気もします。


今回初めての試みとして、アンケート調査システムを利用し、当サイトで紹介している「TacOps」を教材にした、戦術問題を出してみました。ある突破作戦に最適の突破ルートを考えてみて下さい。(問題はこちら

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