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外国戦士の減少に関する追加記事

2007.12.4



 armytimes.comによると、イラクに入国する外国人戦士は25〜30%減少し、それはシリアが彼らの流入を阻止しようとしているためとのことです。

 シリアは必要な手段はすべて取っているが、354マイル(約570km)もの国境線に沿う荒涼とした砂漠を完全にコントロールするのは不可能だとしています。国境沿いの一部の区域では、400ヤード(約366m)ごとに一カ所の監視所を設けていると言いますが、それがどれくらいなのかは、記事には書かれていません。

 イラクで第二位の指揮官レイモンド・オディエルノ中将(Lt. Gen. Raymond Odierno)は、まだ事態を静観していると言っています。テロリストの入国が減ったのは、テロ組織がそうしたためかも知れないが、まだ断言はできないと言うのです。これについては、私も同感です。

 一方、シーア派のテロリストに関連するマハディ軍に関する記事も載っています。マハディ軍の休戦は現在も継続されており、バグダッド地域でのテロ攻撃は劇的に減少しています。マハディ軍を率いるサドル師は自分のウェブサイトに「私は支持者たちが、私の命令に服従していることに感謝します、そして、私は彼らに休戦を順守し続けるよう訴えます」という声明を掲載しました。いずれマハディ軍が行動を開始したら、確実にバグダッド地区でのテロ事件は増えます。現在のテロ攻撃の減少は、マハディ軍の休戦とシリアが取った対策のためかも知れませんが、まだ他にも理由があるような気がします。それがはっきりと分からないので、どうも落ち着きません。military.comによると、ロバート・ゲーツ国防長官がアフガニスタンでここ2〜3年、暴力が逐次増加してきた点に懸念を表明しています。アルカイダが活動の拠点をアフガンに移していることも関係があるように思えます。また、先日サウジアラビアで200人以上が逮捕されたように、イラクやアフガン以外の場で活動するアルカイダが増える危険も考えなければなりません。現在、イラクとアフガンの状勢を個別に論じることが多くなっていますが、ソマリアやその他の地域を含めた総合的なアルカイダの力を見ていく必要があります。しかし、政治レベルでは「イラクでテロが減った」といった事態の一部だけ見ています。全世界でのアルカイダの状勢が論じられることが少ないのは本当に疑問です。分からない部分が多すぎるので、論じることを控えているのでしょうが、そんな精神で戦いに勝てるとは思えません。


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