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トルコ軍がイラク北部を空爆

2007.12.17



 ワシントン・ポストによると、トルコ軍の軍用機がイラク北部のクルド人組織の標的を攻撃しました。イラク側の発表によると、この攻撃で女性1名が死亡し、2名が負傷しました。

 攻撃した場所はクァンディル山脈(Qandil mountain chain)の十カ所の村で、攻撃機は全機帰還し、長射程の兵器でさらに砲撃が行われました。クルド人組織によれば、村人は近くの洞窟に逃げ込んでいます。空爆は午前1時に始まり、4時15分までに全機が帰投しました。国境を警備するイラク陸軍将校はクァンディル山脈の3つの村が午前2時30分頃から攻撃されたと語りました。爆撃されたのは、ザップ(Zap)、アバジン(Avasin)、ハコアク(Hakourk)、その他のクァンディル山脈の奥山です。

 トルコ軍はPKKを狙ったと言っていますが、女性が死亡したことから、民間人に被害が出た可能性があります。しかし、その村をPKKが拠点として利用していることも考えられるので、トルコ軍はそれを攻撃したのかも知れません。しかし、十カ所の村だけを攻撃したのだから、居住区域への攻撃を考えないわけにはいきません。そうなると、トルコ軍のやり方に非難が集まる可能性が出てきます。現在までに得られた情報だけでは何とも言えませんが、今後、被害が民間人に集中したことが明らかになれば、トルコの国際的な立場は急速に悪化します。これはこの戦いの様相に何某かの影響を及ぼすかも知れません。

 それにしても、ろくな対空兵器を持っていないはずのPKKを攻撃するのに、夜間爆撃とは堅い方法を選んだものだと思います。トルコ軍が慎重なのか、頭が固いのか分かりませんが、今までの動きを見ていると、トルコ軍は若干発想に柔軟性がないようにも感じます。そこが少し気になっています。

地図は右クリックで拡大できます。



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