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PKKが「対話を開く」と声明

2007.11.10



 ワシントン・ポストが、PKK指導者が武装解除に向けた対話を行う用意があると述べたと報じました。これはPKKに接触している通信社が得た声明です。

 「我々は全般的な兵器、基地、政治計画を排除する手続きを始めるための対話を開いている」と声明は述べました。しかし、トルコをはじめとして、ヨーロッパ連合、アメリカはPKKをテロ組織に指定し、一切の対話を避けています。

 PKKの目的はクルド人が独立国家を持つことで、トルコに勝つことは目標です。目的を達成するのなら目標を変更しても構わないわけで、今回のような声明を出すことは珍しいことではありません。PKKにすれば、自分たちの問題が国連のひな壇にのぼることは前進といえ、避けるべきことではありません。トルコ軍は先週には攻撃準備を完了しており、政府から命令されればすぐに作戦を開始すると言っています。今回のPKKの声明は、トルコ軍の越境作戦を止める可能性は低いでしょう。作戦が始まると、トルコ軍はPKKの一部のキャンプを破壊するのに成功しますが、PKKの戦力全体を破壊するには至らず、PKKのテロ攻撃が一層激しくなることで犠牲者を増やすことになるでしょう。PKKは多少行動しにくくなるものの、今後も目的に向かって活動を続けます。これは戦略的な見解で、戦術面では死闘が繰り返されます。よく戦術面でだけしか軍事を語れない人がいます。最前線の兵士たちには戦略論は関係なく、必死で戦うことしか頭にありません。それと戦いの全容、つまり戦略面は様相が違うものだということを認識する必要があります。

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