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米軍が社会学者を治安活動に投入

2007.10.9



 military.comによると、今年の春から人類学者や社会学者から成る人間環境チームが、イラクとアフガニスタンにいる26個戦闘旅団チームに投入されているとのことです。ペンタゴンはこの実験的な試みに4千万ドルを割り当てています。

 ある村では夫がいない妻が非常に多く、経済的な負担に直面しており、職業訓練プログラムを促進することが決まりました。第82空挺師団の指揮官によると、彼の担当地域では戦闘は60%減り、現在は戦闘よりも治安の向上や保健、教育に力を注いでいるとのことです。

 学会には反発する人たちもいます。彼らは、これまで対武装勢力キャンペーンで社会学が誤用されてきたことをあげ、チームに参加した学者を「人類学の傭兵」と呼び、学者たちにチームに参加しないように呼びかけています。

 記事にはプログラムの全容は書かれていませんから、評価を下すのは早すぎます。でも、効果を生む可能性は十分にあります。ちょっと気になるのは、今年は春からイラクのアンバル州の治安が向上したことと何らかの関係があるのかということです。しかし、アンバル州の目覚めは、ある部族長が自宅に来た米兵に協力を申し出たという話が最初に聞こえており、学者の研究によるものとは報じられていません。先日報じられた、逮捕したイラク人に教育を施したら再犯率が減ったことも、このチームと関係があるのかも知れません。



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