キティホーク攻撃群の参謀長が証言

2007.10.19



 遂に、キティホークがイラク作戦に従事していたという証言が出ました。昨夜の報道番組「ニュースステーション」で、キティホークの任務は100%がイラク作戦だという元米海軍将校が紹介されました。

 この人物は、キティホーク空母攻撃群のホセ・コーパス参謀長と紹介されました。映像に見られた写真からすると、この人物は退役海軍大佐で、青銅星章を受勲したことがあります。調べてみると、彼の詳しい経歴を紹介するウェブサイトが見つかりました。そして、驚きました。この記事が書かれた2003年3月3日の時点で、コーパス大佐はキティホーク空母攻撃群の実質的な指揮官であったのです。直前に指揮官のスティーブン・クンクル少将(Rear Adm. Steven Kunkle)が、女性士官との不適切な関係を理由に解任されたため、コーパス大佐は後任者が決まるまで指揮官の代理を務めていたのです。直前とは木曜日としか書かれていないので、解任日は直前の木曜日、2月27日と考えられます。海自の補給艦ときわが米補給艦ペコスに給油し、ペコスがキティホークに給油したのが同月25日のことです。つまり、問題の給油はクンクル少将が解任される2日前に行われたのです。この時点では、クンクル少将がキティホーク空母攻撃群の指揮官で、コーパス大佐が参謀長を務めていました。

 こうしたことから、コーパス大佐は最も現場に近い人物のひとりであり、その証言は防衛庁の主張よりも信頼が置けることが分かります。大佐はこのほかに、アフガニスタン作戦には一切関わっていないこと。日本からもらった燃料を区別して使っていないことも明言しました。防衛庁の主張が軍事常識からすると不合理であることは、このウェブサイトで繰り返し説明してきましたが、それが裏づけられたことになります。もう一つ分かるのは、防衛庁や石破防衛大臣が、こうしたことを承知で嘘をついているということです。航海日誌の解析がこんなに時間がかかるわけはありません。石破防衛大臣が本気で公開するつもりなら、すでに公開しています。時間を稼ぎ、与党にとって一番ダメージが小さい時点で公開するか、公開しないという決断を下すかのいずれかです。すでに、政府の説明は合理性を失っているのです。




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