ハムダニヤ事件:伍長が有罪を認める

2007.1.20



 military.comによれば、ハムダニヤで身体が不自由な元警察官のイラク人男性ハシム・イブラヒム・アワド(Hashim Ibrahim Awad)を殺害したハムダニヤ事件で、被告のトレント・トーマス伍長が殺人について有罪を認めました。また、裁判官から犯行を犯した理由を尋ねられて、「我々は爆弾を投げつけられることに疲れ切っていました」と答えました。また、事件の詳細も証言し、自分と他の海兵隊員がアワドの手足を縛り、ロバート・ペニングトン兵長(Robert Pennington)がアワドが意識を失うように首を絞め、誰かが発砲したのをきっかけに自分と分隊全員が発砲し、ローレンス・G・ハッチンズ3世軍曹(Sgt. Lawrence G. Hutchins III)がアワドの死亡を確認し、その際にアワドの頭部に3発の銃弾を撃ち込んだと述べました。

 この事件の被告は海兵隊員7人と海軍の医療補助員1人です。すでに何人も司法取引をしたり有罪を認めています。どの裁判でも同じですが、関与がより低い者は裁判の適当なタイミングで司法取引をしたり有罪を認めたりして、多少なりとも減刑を求めるものです。この事件ではペニングトン兵長は直接的にアワドを暴行・殺害したと考えられます。また、ローレンス・G・ハッチンズ3世軍曹は、暴行・殺害(死体損壊の可能性もあります)の他に分隊指揮官としての責任が問われることになります。アワドがいつ絶命したのかという問題にも左右されるでしょうが、それぞれの被告には微妙な罪の格差が存在し、裁判ではそれから最大限の利益を引き出そうとするものです。

 彼の判決は数週間以内に出る予定です。

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