イスラム法廷会議の拠点が陥落

2007.1.13
14時追加



 ソマリア南部のイスラム法廷会議の拠点が陥落した、とワシントン・ポストが報じました。

 ラス・カムボニの南でこの5日間戦闘が行われ、エチオピア軍が拠点を制圧しました。しかし、死傷者の数は発表されておらず、戦闘は続くと発表されたことから、逃亡した者が大勢いると考えられます。また、別の場所で同種の戦闘が行われることになります。今後、イスラム法廷会議は、内陸部に向かって逃げることになります。

 興味深いことに、エチオピア軍が20,000人いるというソマリアの国民兵の志願者を受け容れることも決まりました。イスラム法廷会議を掃討するための一時的な入隊なのでしょう。

 国連が難民18,000人に食料の支給を始めました。しかし、軍事活動が続いているため、190,000人にまだ食料を供給できていないといいます。

 そして、Independent紙は依然として、アメリカがアファマドゥで空爆によってソマリア人を殺したと主張しています。有名な国際援助団体オックスファムが現地の協力団体から得た情報として、少なくとも遊牧民70人が殺され、水源に爆弾が命中したといいます。遊牧民は夜間に蚊を防ぐために家畜の周りでたき火を燃やしていました。目標を確認せずに攻撃したのは国際法違反だとオックスファムは主張しています。また、オックスファムは、戦争難民を70,000人、洪水が生んだホームレスを400,000人と推定しています。ただ、攻撃が夜間に行われたこともあり、誰かが米軍機が攻撃したところを目撃したわけではないと想像されますから、これがエチオピア軍の誤爆だった可能性は十分にあります。特定の人物を殺害するために、夜間ヘリコプターで攻撃するというのは、あまりにも確実性を期待できない方法です。エチオピア軍がイスラム法廷会議を攻撃しようとして起きた悲劇と考えた方が合理的です。

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