ソマリア難民への対処を急げ

2007.1.12



 ワシントン・ポストによると、米軍の攻撃でソマリア人に犠牲者が出たのは噂であったようです。エチオピア空軍が、ケニア国境から6.4km(4マイル)のドブレー(Dhobley)でヘリコプターと歩兵による攻撃を行ったことを認めたので、こうした攻撃が米軍と誤認された可能性があります。イスラム法廷会議の多くは逃走したものの、少数の兵士がソマリア南部に隠れており、エチオピア軍が彼らと小競り合いを繰り返しています。

 空爆で死亡した武装勢力は意外と少なく、8〜10人程度とみられています。また、アメリカのケニア大使マイケル・E・レニーベーガー(Michael E. Ranneberger)は、死亡したとされたテロ容疑者ファズル・アブデュラ・モハンメッドが生存していると語りました。しかし、大使館爆破事件の容疑者の妻と子供が、ケニア国境の町キヌンガ(Kiunga)で逮捕されたという情報もあります(町の位置は下の地図を参照ください)。攻撃の成果はまだ正確に把握できていないのかも知れません。その方が自然な感じがします。

 人権擁護団体によると、ケニア国境には数千人の難民が押し寄せており、彼らは食料と水を持っていないといいます。戦いや男の子が戦士にするために誘拐されるのを避けて非難している人たちには保護が必要です。

 どうもイスラム法廷会議を追い払った後の処置が上手く行っていない感じがします。この際、テロ容疑者よりもソマリア国民の保護を優先した方がよいと思えます。海岸にエチオピア軍の物資供給場所を設けさせ、そこへ空母経由で食料や水を運んだらどうかと思います。そろそろ、ヨーロッパが人道支援に限定して支援活動を始めるべき時です。

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