日本の愛国主義が増加という米報道

2006.12.16



 トポルMのことを調べている内に、偶然、別の記事が目にとまりました。トポルMの弾頭に関する新しい情報は今のところ見つかっていません。

 ワシントン・タイムスが、日本で愛国主義が増加しているというAP通信の記事を報じました。何かと思ったら、教育基本法の制定と防衛庁の省への昇格のことでした。

 また、学校での愛国心の要請は、一部の地方自治体が学校の儀式で国旗と国家(記事は、天皇賛歌と表現しています)に対して起立しない教師と生徒を厳しく取り締まることでも起きていると書いています。防衛庁の省への昇格は、北朝鮮のミサイルや核兵器開発を憂慮する議会により、さほどの反対もなく決まったと表現しています。

 ちょっと不思議なのは、伊吹文昭文部科学大臣に「strident」という形容詞がついていたことでした。「耳障り」とか「大げさな」という意味も持つ言葉ですが、記者がどういう意味で使ったのかが気になります。多分、教育基本法案を提出したことを指していて、気にするようなことではないのかも知れません。

 日本人の感覚では、アメリカの愛国主義の方がよほど強いと思います。武道の試合の開会式などでは、国歌斉唱では誰も歌いませんし、観客は起立もしません。国旗や国歌の制度はあくまで象徴的なもので、これで防衛力が増すわけではありませんか。この種の議論は過剰なものになりがちで、閉口させられることが多いものです。

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