ベイカー委員会は段階撤退を勧告の見込み

2006.12.1



 NATOサミットでブッシュ大統領は、イラクからの撤退は非現実的だと述べたようですが、ベイカー委員会は「段階的な撤退」を勧告する予定です。これはベイカー委員会と大統領の意見が食い違っているのではなく、ベイカー委員会の発表により米国内に即時撤退の声が拡がるのを牽制しようとしているのだろとワシントン・ポストは書いています。私も同感です。海外の記事にも今のところは「段階撤退」以上の情報は出ていない模様です。勧告案が公表されるまで、より詳しい情報は出てこないでしょう。

 それから、Military.comによると、F-16CGのパイロットの特定が終わったようです。死亡したのはトロイ・L・ギルバート少佐(34歳)で、やはり第332空軍遠征航空団に所属するパイロットでした。遺体について記事は「human remains」と表現しています。これは遺体と同時に人骨を意味する言葉でもありますから、それがかなり酷い状態であったことを意味すると思われます。記事には機体の残骸の近くにもつれたパラシュートがあったと書いてありますから、ギルバート少佐は墜落の直前に脱出したものの、無事に着地できなかったと考えられます。墜落現場に米軍が到着する前に武装勢力が集まったことが新しく報じられましたが、それ以上の情報はありませんでした。墜落の原因は未だに調査中です。

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