ハムダニヤ事件の上等兵が有罪を認める

2006.10.27


 military.comによれば、先に取りあげたハムダニヤ事件の被告の一人、ジョン・ジョッカ三世上等兵が26日、自らの有罪を認めました。この事件では、現場にいた衛生兵メルソン・J・バコス3等海曹の証言で、ローレンス・ハッチンズ軍曹とトレント・トーマス伍長が被害者ハシム・イブラヒム・アワドを殺害したことが分かっています。

 バコスの証言では、海兵隊員たちは3回の逮捕歴がある武装勢力を捜索していました。容疑者がいると思われた家に入ったものの、別人がいたため、他の家でアワドを拘束したのです。そこで、なぜかアワドを殺害し、AK-47とシャベルを置いて現場を偽装しました。バコスは殺人罪などの罪は取り下げられましたが、1年間の禁固刑が決定しました。

 ジョッカは殺害には手を下していないことや、最も階級が低く命令に従う立場であったために、極刑にはならず、有罪を認めたことによる減刑もあるでしょう。禁固刑と不名誉除隊以上の追求はないでしょう。直接手を下したハッチンズ軍曹とトーマス伍長は極刑になる可能性が非常に高いといえます。

 この事件の状況がかなり分かってきました。なお、分隊長のローレンス・G・ハッチンズ軍曹はまだ軍事裁判にかけられるかどうか決定していないということです。この辺の事情がまだつかめておりません。

 そんな中、iraqsun.comによると、イラクでさらに5人の米兵が戦死し、今月の累積死者は97人に達しました。今月の死者が100人に達する可能性が極めて高くなりました。

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