北朝鮮の核実験:参議院予算委員会

2006.10.11

 本日午前の参議院予算委員会で、9日に北朝鮮が核実験を行った時の久間章生防衛庁長官の対応について、桝添要一氏が質問をしました。

 久間防衛庁長官は、党務で大阪に民間機で出張することになっており、午前11時30分発の便で出発することになっていました。内閣官房から防衛庁に報告が入ったのが11時40分で、すでに飛行機に搭乗していたため、久間氏は連絡を受けられませんでした。久間氏は大阪に着くと13時発の便で東京に引き返し、党務はキャンセルとなりました。この党務の内容について、久間氏は「出張の内容を言うと、お互いにプラスマイナスがある。不利になる人もいるので言わない方がよいでしょう」と答弁をして失笑を買いました。また、「(私が)不在の時には代理がいる」とも回答しました。

 桝添氏は、放射線量の測定にかかる時間についても改善を求めました。アメリカの大気測定機は機内で分析ができますが、日本は採取だけ行って研究施設で分析するという方法です。桝添氏の要望を実現するには、新しい機体を開発する必要があります。それをやる価値はあるでしょう。

 審議はまだ継続中ですが、政府から出たのはミサイル防衛の整備ばかりです。本気で、これで十分だと考えているとしか思えません。大手マスコミがこれを取りあげないのは、安倍政権の得意分野を直接批判することになるためでしょうか。今日の予算委員会の内容を見ていると、これが安倍政権の危機管理能力の最大値かと思いました。

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