衛生兵が良心的兵役拒否を申告

2006.9.28

 良心的兵役拒否を申し立てる兵士が増えています。military.comの記事によると、陸軍の衛生兵、オーギュスティン・アグアヨ技術兵は、軍事裁判に備えてフォート・アーウィンに出頭しました。

 アグアヨ技術兵は2004年2月に良心的兵役拒否を申し立てましたが、軍に却下されました。その後、1年間イラクで従軍しましたが、2度目の派遣の前に脱走したのです。昨年、彼はワシントンで軍の良心的兵役拒否却下について裁判を起こしましたが、敗訴しました。彼は脱走罪に問われ、11月から裁判が始まることになりました。

 他にも、良心的兵役拒否者は何人もいます。将校もいれば、日系米人もいます。良心的兵役拒否が認められるのは宗教的な理由など、やむを得ない場合だけで、イスラム教徒がイラク戦に参加したくないと申し立てて認められた事例くらいしかないと聞きます。どんなに勝てそうにない戦争でも、政府が決めた戦争には参加しなければならないのが兵隊の苦しいところです。「勝てそうにない戦争だから」といった、理由は通りません。しかし、現場を見て嫌悪感しか抱けなくなることもあり得るわけで、そうした場合、内心的には苦しいものがあるでしょう。

 特に、衛生兵が兵役拒否を申し立てたのが珍しいことです。ひょっとすると、初めてのことかも知れません。衛生兵は戦場ストレスは戦闘員に比べるとレベルが低いといわれます。アグアヨ技術兵は「戦争は不道徳」だと申し立てています。衛生兵の道を選ぶ兵士には、殺すことではなく人を助けることに興味を感じている人が多いといいます。彼もそういう人物なのかも知れません。

 そろそろ、イラク戦に反対する軍人たちがグループを結成する頃です。その媒体になるのは民主党でしょう。湾岸戦争の時にはなかった動きです。次第にベトナム戦争の様相に似てきたようです。

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