2008年5月の投稿

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投稿者:myu5
日 付:2008.5.15


こんにちわ。
いつも拝読させて頂いております。

さて、四川省でのヘリの運用についてですが、現地の標高による制約というのもあるのではないでしょうか。

地図で確認したわけではないので、違っているかも知れませんが、現地の標高は3000m前後で、周囲は4000mクラスの山脈もあるとか。

多くのヘリの実用上昇限度は4000〜5000mくらいと思いますので、運用は不可能ではないにしても、かなり制約を受けるものと思いますが、如何でしょうか。

それでは、お体にお気をつけて下さい。

 パラシュート降下の記事は「中国新聞網」が伝えたようです。しかし、記事をよく読むと、内容に矛盾があるように思えます。「中国空軍は軍用輸送機22機で6000人以上の兵士と4台の指揮車両」を派遣と書かれています。さらに「兵士らは被害の大きかった同省の綿竹市、安県、北川地区にパラシュートで降下する」ともあります。

 ところが、「中国空軍司令部の関係者によると、地震の影響で交通と通信が遮断されたぶん川県、茂県、北川地区には通信機器を携帯した兵士らが降下して、地震の詳しい被害状況を調査報告する。」と書かれていて、6000人の全部または大半が空挺降下を行うとは書いてありません。状況把握のために少数の先遣隊が降下するのなら、軍事的にあり得ることだといえます。彼らはあとでヘリコプターで回収できます。大部隊を降下させると、彼らは交通路が開通しない限り、現地で持久を強いられます。常識的に考えて、このやり方は変です。先遣隊もヘリコプターで運んだ方が楽なはずですが、ご指摘のように、それが難しい高度があるのかも知れません。

 さらに「今回派遣された空軍兵士は湖北省武漢市の天河空港と河南省開封市の軍用空港からそれぞれ出発し、成都双流空港、成都市内の軍用空港、綿陽市空港に送られる。」と記事にあることから、移動した空港から陸路で被災地にはいるのではないかとも解釈できます。翻訳の段階で微妙な意味の変化が起きた可能性がありそうです。

 産経新聞の記事によると、やはり救援活動にヘリコプターは投入されているようです。「陣頭指揮を執る温家宝首相はヘリコプター90機を新たに投入し、救援物資などの投下と被災者の搬送として使用するよう指示」と書かれています。ヘリコプターが使えない環境ばかりではないようです。(スパイク)

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